鈴木雅晴税理士事務所 スズキタックス

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「路線価がついていない土地は特定路線価で評価」は間違い?

2015年6月2日

相続税・贈与税における土地の評価は、まずその敷地に接する路線価がベースとなります。


この路線価は国税庁のホームページで年度別・場所別に誰でも閲覧することができますが、
路線価が付されているのは主に建築基準法の道路で市区町村等が所有者として認定されている場合等となっています。しかし、土地の利用形態として、私道と呼ばれる個人所有の道路や2m程度しかない通路として利用されているものを接道として利用するなど、上記要件を満たさず路線価が付されていない道路に接している土地も少なくありません。特に東京都の場合は、行き止まり型の道路を敷設する場合、開発行為として区に提供するのではなく、位置指定道路として私道部分を個人所有にする形態が多くみられます。


では、このような路線価の付されていない道路に接している土地を評価する場合はどのようにしたらよいのでしょうか。このような事例に該当した場合、管轄税務署に路線価を付してもらうことが必要となります。この手続きが特定路線価の申請です。
 


この申請書には、道路の幅員や奥行、上下水管の埋設状況や舗装の状況等詳細を記載しなければなりません。確かにこれら要因は土地の価格に大きな影響を与える要因ですから申請書に記載しなければならないことは当然です。しかし、ここで最も注意しなければならない点は、当該申請書には「建築基準法上の道路か否か」を記載する欄がないという点です。万が一、建築基準法上の道路でないのに特定路線価の申請をし、あたかも建築基準法上の道路として特定路線価が付されてしまっては目も当てられません。


位置指定道路であれば、建築基準法上の道路に該当しますので、当該道路でとりわけ問題となるのは、行き止まり型なのか、通り抜け型なのかといったところでしょう。通常行き止まり型の場合、近隣と比較し5%~10%の減価を織り込んで設定されることが多いです。しかし、問題となるのは建築基準法の道路に該当しないケース。「周辺の土地利用状況をみると、当該道路を利用する家は何軒も建っているし、建築基準法の道路に該当するだろう」と勝手に判断してしまうと、実は時代の変遷により過去は該当したが現在は該当していないということがあったりします。
 


このような調査不足で、建築基準法の道路ではないのに、わざわざ特定路線価を申請しているケースはよく見受けられ、実際に設定された特定路線価が、近隣の路線価と比較して5%~10%程度しか差がついていないことがありました。当該土地の最有効使用により若干捉え方は異なりますが、通常の市街化区域であれば、家が建築できる道路で5%~10%の減価なのに、家が建築できない道路が同じ減価となるわけはありません。路線価がないからすぐ特定路線価申請だと判断するのは間違いなのです。

 

財産評価基本通達には無道路地の評価もありますし、時価を正確に反映するためには、このような評価の適用を考慮することや、当該土地について不動産鑑定士による鑑定評価の依頼をすることも考慮していく必要があります。こういったところも知識のあるなしで税額に影響してしまうのですね。

 

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